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ほぐす、あわせる, 2019年, インスタレーション
/hogusu awaseru (Loosen, Connect), 2019, installation
山村祥子 個展 「ほぐす、あわせる」
「ほぐす、あわせる」は、私自身や身近な人が不要と判断し、捨てようとした服を一つ一つ分解し、縫い合わせるという行為を元に構成されている。
服には、アイデンティティから社会的なものごとまで国内外における様々な問題が絡み合う。
身体保護、所属を表すもの、自分らしさやその時々の気分を表す手段など、現代の生活には欠かせない。また、皮膚の拡張、自他との境目、身体内外の境界的存在ともとらえられる。都市においては「ファッション(流行)」という形で各国のファッションウィークに予測される、時代のムード(気分)を司る。その一方、特にファスト・ファッションの台頭で大量生産・大量消費が当たり前となり、環境問題や労働問題などとも結びついている。
一つ一つを解決するため、問題を突き詰め、批判することは大切だ。けれど、それでも服を着る私たちは問題を抱えるシステムの一部として生きていて、全て無くして終わりにすることはできない。
消費者でもある私は、内省的、平和的に消費と向き合う態度、そしてその実践としてのアートがあっても良いのではと考える。
山村祥子
写真:
串本佑介
場所:
アトリエ三月、大阪
photo :
Yusuke Kushimoto
location :
Atelier Sangatsu, Osaka
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